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供給
1.国産
- 令和3年10月度の全国の肉豚出荷頭数は1,417千頭(前年比95.7%)となった。
10月の全国地域別出荷頭数を前年同月比で見ると、北海道100.0%、東北99.1%、関東90.9%、北陸甲信越93.6%、東海102.7%、近畿104.9%、中四国96.6%、九州・沖縄95.7%となった。
- 令和3年11月の全国と畜頭数は速報値で1,400千頭(11/30まで集計)で、前年同月比96.4%となっている。稼働日数は昨年より1日多く、1日当たりの平均と畜頭数は70,020頭(前年実績:76,446頭/日、前年比△6,426頭/日)となっている。
- 農水省食肉鶏卵課の令和3年11月26日付肉豚生産出荷予測によると、今後の出荷予測頭数は令和3年12月1,496千頭(前年同月比98%)、翌年1月1,401千頭(同99%)、同2月1,326千頭(同99%)、同3月1,421千頭(同94%)、同4月1,383千頭(同95%)で今後5か月間合計頭数で前年比97.0%と前年をわずかに下回ると見込んでいる。
2.輸入
- 令和3年10月の輸入通関実績は豚肉全体で77.9千㌧(前年同月比107.5%、前月比104.9%)となった。内訳は、チルドが33.6千㌧(前年同月比95.6%、前月比94.6%)、フローズンは44.4千㌧(同118.7%、同114.3%)となった。チルドは現地価格の高騰の影響で前年を下回ったが、フローズンは中国の買い付けが弱まった欧州産の増加により前年比を上回った。主な国別では、チルドは米国16.2千㌧(前年同月比 99.8%)、カナダ15.1千㌧(同86.3%)、メキシコ2.2千㌧(同169.0%)となり、フローズンはスペイン14.0千㌧(同200.9%)、デンマーク7.5千㌧(同124.8%)、メキシコ7.0千㌧(同89.5%)、カナダ2.8千㌧(同85.6%)、米国2.0千㌧(同45.8%)と、北米勢の数量減が目立つ。
- (独)農畜産業振興機構が11月25日に公表した豚肉の需給予測では、11月の輸入量は、チルドが北米の現地価格の高止まりの影響等により前年をかなりの程度下回るが、フローズンは中国の買い付けが弱まったために値下がりした欧州産の増加のため、前年をかなり大きく上回り、合計でも前年を上回ると見込んでいる。
12月もこの傾向は続き、チルドは前年を下回るがフローズンは前年を上回ることで、輸入量全体では前年を上回ると予測している。このため10月から12月までの3か月平均では、チルドは前年に及ばないが、フローズンの増加で、輸入量全体で前年を上回るとの報告されている。
需要
1.家計 消費
- 総務省発表の令和3年9月期家計調査報告によると、全国二人以上の1世帯当たり豚肉購入数量は1,889g(前年同月106.8%)、支出金額が2,639円(同101.3%)となり、本年2月以来の7か月ぶりに購入量・金額ともに前年を上回った。(※前々年度同月比:購入量 111.2%、金額 108.2%)
2.小売動向
10月概況
- 日本スーパーマーケット協会など食品関連スーパー3団体の10月の販売統計速報によると畜産部門の売上高は1,140億円(前年同月比99.3%、既存店ベース98.3%)と前年同月を下回った。牛肉・豚肉とも、輸入品を中心とした価格の上昇傾向により販売の伸び悩みが報告されている。
- 日本チェーンストア協会が公表した10月販売概況によると、畜産品の売上は886億円(店舗調整後で前年同月比99.9%)となり、前年をわずかに回った。
前月に続き鶏卵は好調で、鶏肉の荷動きも比較的良好ながら、牛肉・豚肉・ハム・ソーセージ類の鈍い荷動きが報告されている。
11月概況
- 11月の荷動きは、月初から落ち着いた展開が続いたが、気温が低下するに伴い鍋需要が高まり、月末にむけてスライス系の商材を中心に引き合いが強まった。そのなか、国産物・冷蔵は、バラが終始好調で、続いてカタロースも良好な荷動きとなったが、ロース・モモ・挽材は苦戦が続いた。また、国産物・冷凍品は、荷余り感がない締ったた需給が続いており、バラを中心に堅調な荷動が続いている。一方、輸入品は北米での現地価格の高止まりと通関遅れが恒常化しているなか、チルドはカナダ産を中心に品薄状態が続いており、量販店等のベリーを中心とした引合が強く、フローズンは、緊急事態宣言の解除により、低迷を続けた外食需要が緩やかに回復に転じるなか、荷動は復調傾向にあり、緩やかに回復に向かっている。
3.加工肉 仕向量
- 日本ハム・ソーセージ工業協同組合発表の令和3年9月の豚肉加工品仕向量は35.1千㌧(前年同月比116.4%)と、前年を大幅に上回った。
内訳は、国内物7.8千㌧(前年同月比134.0%)・輸入物27.3千㌧(同112.3%)で、国内物・輸入物ともに前年を大幅に上回ったことによる。
なお、上記仕向量とは別枠のシーズンドポークも、11.0千㌧(前年同月比113.7%)と前年を大幅に上回った。
在庫
1.在庫
- (独)農畜産業振興機構が11月25日に公表した豚肉の需給予測によると令和3年10月末の推定期末在庫量は182.8千㌧(前年比89.5%、前月比97.5%)となり、前年を大きく下回った。内訳は、輸入品の在庫が161.4千㌧(前年比87.3%、前月比97.5%)、国産品が21.4千㌧(前年比110.5%、前月比97.7%)となり、輸入品は前年実績を下回り、国産品は前年実績を上回った。同機構によれば、国産品と輸入品を合わせた今後の期末在庫の推移は、10月が180.9千㌧(同92.8%)、11月が177.8千㌧(同94.4%)と、前年を下回って推移するものと予測している。
枝肉相場
1. R3年11月 速報値
- 令和3年11月の東京食肉市場枝肉相場は速報値(11/30時点)で 492円/㎏(前年比92.7%)と前年を下回った。11月は出荷頭数の伸び悩みと、輸入品の不安定な入荷状況が恒常化するなか、乱れた相場推移となった。相場は、上旬には500円台前半の保合いで推移したが、中旬から下旬にかけて日々のと畜頭数が7万頭台を超えるまで回復する中で、400円台後半まで下落を続けた。しかし、月末にと畜頭数が再び6万頭後半まで減少したため、相場は上昇した。
この結果、月間平均価格では492円となり、前年同月価格を下回るとともに、今年4月以降で初めて500円を下回る価格となった。
2.予測 R3年12月
- 農水省食肉鶏卵課の令和3年11月26日付肉豚生産出荷予測の12月出荷予測頭数は1,496千頭(前年同月比98%)と前年をわずかに下回る出荷頭数で、対過去5年平均で101%とほぼ平年並の予測となっている。内食需要は依然として底堅く、また、外食需要の回復が期待されるなか、出荷頭数の伸び悩みと11月下旬に発生したカナダでの洪水による輸入豚肉の影響が懸念され、相場は年末・年始の手当やクリスマス等の季節需要の後押しで、年末に向けて強含みな展開が予測される。
なお、出荷頭数や新型コロナウイルスの影響に伴う行政対応等による相場への影響には引続き注視が必要である。
相場予想: 東京市場、税込み
| |
R3年10月実績 |
R3年11月速報値 |
R3年12月予測 |
R4年 1月予測 |
| 上物(前年比) |
528円(98.1%) |
492円(92.7%) |
550円(102.8%) |
520円(104.6%) |
備考
国内生産量の推移
| 暦年 |
国内出荷頭数 |
| 千頭 |
前年比% |
| H29年 |
16,338 |
98.3 |
| H30年 |
16,429 |
100.6 |
| R 1年 |
16,320 |
99.3 |
| R 2年 |
16,686 |
102.2 |
| R 3年 7月 |
1,313 |
96.8 |
| R 3年 8月 |
1,326 |
104.4 |
| R 3年 9月 |
1,389 |
103.1 |
| R 3年 10月 |
1,417 |
95.7 |
農水省出荷予測 (千頭:%)
| 暦年 |
出荷予測 |
| 頭数 |
前年比 |
| R 3年 11月 |
1,446 |
100 |
| R 3年 12月 |
1,496 |
98 |
| R 4年 1月 |
1,401 |
99 |
| R 4年 2月 |
1,326 |
99 |
| R 4年 3月 |
1,421 |
94 |
| R 4年 4月 |
1,383 |
95 |
令和3年9月22日更新
輸入量の推移 財務省:通関実績
| 暦年 |
輸入数量 |
チルド数量 |
| トン |
前年比% |
トン |
前年比% |
| H29年 |
932,048 |
108.2 |
398,847 |
112.2 |
| H30年 |
924,971 |
99.2 |
406,752 |
102.0 |
| R 1年 |
958,963 |
103.7 |
407,360 |
100.1 |
| R 2年 |
891,807 |
93.0 |
416,334 |
102.2 |
| R 3年 7月 |
74,685 |
99.5 |
35,419 |
102.2 |
| R 3年 8月 |
78,228 |
114.2 |
34,063 |
108.8 |
| R 3年 9月 |
74,295 |
113.5 |
35,466 |
108.8 |
| R 3年 10月 |
77,929 |
107.5 |
33,556 |
95.6 |
家計消費量 (グラム,円,%)
| 暦年 |
全国1世帯当り |
| 数量 |
前年比 |
金額 |
前年比 |
| H29年 |
20,785 |
101.7 |
30,025 |
101.8 |
| H30年 |
21,514 |
103.5 |
30,591 |
101.9 |
| R 1年 |
21,178 |
98.4 |
29,637 |
96.9 |
| R 2年 |
22,973 |
108.5 |
32,861 |
110.9 |
| R 3年 7月 |
1,782 |
96.6 |
2,527 |
94.6 |
| R 3年 8月 |
1,896 |
103.8 |
2,705 |
99.8 |
| R 3年 9月 |
1,889 |
106.8 |
2,639 |
101.3 |
加工品仕向量
| 暦年 |
加工品仕向量 |
| 千トン |
前年比 |
| H29年 |
376.6 |
101.6 |
| H30年 |
376.6 |
100.0 |
| R 1年 |
372.1 |
98.8 |
| R 2年 |
376.7 |
101.2 |
| R 3年 6月 |
31.7 |
96.1 |
| R 3年 7月 |
32.7 |
98.0 |
| R 3年 8月 |
30.2 |
99.8 |
| R 3年 9月 |
35.1 |
116.4 |
市況の推移(東京市場)
| 暦年 |
豚枝肉「上物」 |
| 円/㎏ |
前年比 |
| H29年 |
569 |
108.6 |
| H30年 |
518 |
91.0 |
| R 1年 |
524 |
101.2 |
| R 2年 |
561 |
106.9 |
| R 3年 8月 |
623 |
98.3 |
| R 3年 9月 |
600 |
96.5 |
| R 3年 10月 |
528 |
98.1 |
| R 3年 11月速報 |
492 |
92.7 |
※税込み